
TRPGプレイヤーのための確率統計
【第4回:補正値が与える影響】
前回: 【第3回:対抗判定を徹底調査!】
第3回に引き続き、第4回でも実践編をお届けするよ! 今回は対抗判定と並んでよく使われる 補正値 について、実際の確率にどのように影響するのかを見ていくよ!
それじゃあ、楽しんで学んでいこう!

補正値って?
単にダイスを振るだけじゃなくて、出目に対して補正をすることを 補正値 って呼ぶの! ダイスを2個振って良い方を採用する、みたいなルールもあるんだけど、ここではそれも補正値としてまとめて扱うね!
補正値は有利な方向に働くこともあるし、不利な方向に働くこともあるよ! 例えば新クトゥルフ神話TRPGのボーナスダイスは有利な方向に働く補正値だし、2d6-2のような負の補正値は不利な方向に働く補正値だね!
これもいくつかパターンに分けて見ていくよ!
パターン1: ダイスに固定値を足す (シノビガミなど)
シノビガミのようにダイスの出目に固定値を足すパターンだね! 例えば2d6+2のようなダイスがこれに当たるよ!
単に固定値を足すだけだから簡単、、、かと思いきや、意外に奥が深いんだよ~~
例えば目標値が10のとき、単に2d6だと成功率は 約16.7% しかないんだけど、2d6+1で 約27.8% 、2d6+2で 約41.7% まで上がるんだよ! ざっくり+1で10%以上も成功率が上がる計算だね、すごい!
これは2d6が2~12という狭い範囲の値しか取らないという影響が大きいの! 逆に1d100とかで+1の補正が入ったとしても成功率は1%しか上がらないからあんまり意味ないね。

パターン2: ダイスを2個振って良い方 (新クトゥルフ神話TRPGなど)
このパターンはちょっと計算が複雑になるよ、、、!
具体的に新クトゥルフ神話TRPGの例で考えてみよう! ボーナスダイスのルールをおさらいすると、1d100に加えてボーナスダイス (10の位のダイス) を振って、10の位の値のうち一番良い (小さい) のを採用するっていう感じだったね!
この確率分布はこんな形になるよ~!
なかなか面白い形だね~! でもちゃんと小さい値の方が出やすくなってることが分かるね!
ちなみにボーナスダイス2個だとこんな感じ! 形はあんまり変わらないけど、縦軸の値の範囲が広がってるのが分かるかな?
これを技能判定の確率に直すと、技能値が半分ぐらいより小さいときは成功率が大きく上がるんだけど、逆に技能値が高いときはそこまで成功率が上がらないんだよね~。
具体的な確率で言うと、ボーナスダイス1個のときは技能値30で成功率が半分を超えて、技能値56で成功率が80%を超えるよ! ボーナスダイス2個だともっとすごくて、技能値21で成功率が半分を超えて、技能値42で成功率が80%を超えるね!
もっと詳しい確率は @ysakasin さんの ボーナスダイス/ペナルティダイス 成功確率早見表 を見てみてね~~!

次回予告
第5回は 「セッション分析:10%を10回振ったら出る?」 だよ!
- 10%で成功するなら10回振ったら1回は必ず成功する?
- セッション中の出目って実は収束してない?
- 運の良さ、悪さを測る指標は?
単にTRPGだけじゃなくてガチャとかにも応用できる内容の予定! お楽しみに~~!!
良きTRPGライフを!✨

